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南アルプス高地   

2017年 08月 01日
当初は北アルプスへ行く予定だったのですが、どうも天気が悪そうなので、少しの時間でも晴れマークのついている南アルプスへ変更。
スズキイ(シナノヒメハナ)と、あわよくばツカモトイ(タカネヒメハナ)が採れれば、と。

天気は曇り時々晴れ一時雨。
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午前中は晴れ間が多かったです。

数少ないショウマにはワルサワダケヒメハナが多く見られました。
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ワルサワダケヒメハナカミキリ Pidonia (Omphalodera) warusawadakensis Ohbayashi, 1959

黒紋の上下の白い部分が繋がっているので、ニセフタオビではなくワルサワダケだと考えられます。
もっと分かりやすい個体も採っていたのですが、写真を採っていませんでした。

長竿も一応持っていきましたが、使うような花も無いしひたすらビーティング。
長竿はただ邪魔なだけだし、登山道の途中の目立たないところに置いておけばよかったかも。

シラビソやコメツガといった針葉樹の幼木を叩いて行きます。
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しばらく叩いていると、カミキリが落ちてきました。
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シナノヒメハナカミキリ Pidonia (Pidonia) suzukii Kuboki,1982

中部山岳の亜高山針葉樹林帯に限って生息するPidonia。
この後もポツポツ落ちてきて、オスのみですが計5頭得られました。

ついでにフイリも落ちてきました。
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フイリヒメハナカミキリ Pidnoia (Pidonia) signata Matsushita,1933

既採集種ではありますがこれまで御嶽でしか採っていなかったので、他の場所で採れて嬉しいです。
御嶽の個体は黒っぽいと聞きますが、確かにこの個体はメスにも関わらず明るい部分が多いです。
フイリのメスは全体的に黒っぽく、エリトラの末端部だけが黄色いものだと思っていました。
これでツカモトイが採れれば高山性Pidonia三冠達成なのですが…。

登りではツカモトイは落ちず、針葉樹林帯を越えて森林限界の上、正真正銘の高山帯へ。
富士山が見えるかも、と期待していたのですが、とてもそんな天気ではありませんでした。
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稜線のシャクナゲには、無数のハナアブに混じってカラカネハナやフイリヒメハナがちらほら。
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とりあえず山頂まで登ってから引き返し、再び針葉樹林へ。
まだ正午前なので、下りは登り以上にじっくり叩いて行きます。
紛らわしいクビナガムシに何度もドキッとさせられる中、明らかにそれと違う甲虫が。
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タカネヒメハナカミキリ Pidonia (Pidonia) tsukamotoi Mizuno, 1978

採れてしまった…。
高地にのみ生息するフイリ、シナノ、タカネ三種のPidoniaの中でも、おそらく最も採りにくい種。
他の二種とは大きさ・体型・斑紋全て違います。
大きさは1cm弱、Pidoniaの中でも特に小型な部類。
他種に比べると、体に比べて肢が長いような気がします。

夜明けとほぼ同時に出発したのですが、車に戻ってきたころにはすでに16時を回っていました。
南アルプスの高標高地は初めてでしたが、とても楽しい採集でした。

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by taiyaki-i | 2017-08-01 07:04 | 採集記