6/12,13 岐阜県某所 今日は一日カミキリ三昧   

2010年 06月 18日
今日は岐阜で今年初の灯火採集です。天候・湿度はまあまあな感じですが、カミキリはやってくるでしょうか?
灯火だけじゃ面白くないので昼間を採集するために家を6時半に出発。
約2時間で現地到着。

最初はオサムシのトラップを仕掛けることに。
いるかどうかは分かりませんが、セアカが採れるといいな~なんて思ってみたり・・・。

トラップを仕掛けた後、近くの草っぱらを見るとウスバシロチョウが飛んでいました。
なんとなく愛知県の個体より黒っぽい気がしたので数頭採集することに。

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ウスバシロチョウ Parnassius citrinarius Motschulsky, 1866

ウスバシロを採っていると自分の足下をすり抜けていく蛾のような虫が目に入りました。
そんな蝶見たこともないのに何故か瞬時にその正体が分かりました。

「ギンイチ!!」

ウスバシロがネットの中に入ったままでしたが迷わず振りぬきネットイン。

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ギンイチモンジセセリ Leptalina unicolor (Bremer et Grey, 1852)

嬉しい初採集。全く想定外の遭遇でした。
田んぼの畦、線路脇の草っぱらなどに生息している蝶です。
セセリにしてはそんなに素早くなく、簡単に採れます。
つっても2頭くらい逃がしたけど(爆)
全部で3頭採集。

次は灯火をする予定の場所を見てみることに。

が、しかし!
林道を走っていくと、なんと法面崩壊!!Σ( ゚ Д ゚ )
車通れねえよお~orz
ま、灯火やる場所はあとで考えるとして、昼間の採集場所へ行くことに。

採集場所へ向かう途中、父が道に落ちている甲虫を見つけました。
へ?こ、これって・・・

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ヒメオオクワガタ Dorcus montivagus montivagus

なんで踏まれとん!?
でもってなんでこんなとこにいる!?
標高7,800mくらいしかねえぞ?ブナなんかどこにもないし・・・。
急斜面だから上の方から下りてきたのか?

まだ生きていました。あと10分早ければ元気だったかもしれないのに・・・。
おそらく越冬明けの個体だと思います。それとももう新成虫出てるんかな?

前胸が踏まれて壊れていたのでリリース。
どうもヒメオオには恵まれんな・・・。
しかし、これで路面を見るのにも気合が入ります。コブもいるしな~。

またしばらく進むと、ネットを持った人が。
話を聞くとカミキリ屋さんでした。なかなか花がなく、苦戦しているとのこと。

再び進んでいくと、ウワミズザクラがちらほら出てきました。
掬ってみますが、まったくと言っていいほどカミキリが入りません。

しばらく掬ってみたけどやっぱり入らないので車で一番奥まで行くことに。
標高は1300mほど。ウワミズザクラが良い感じに咲いていました。
ここでのターゲットは一応エゾトラカミキリ。
カエデやミズキに来るそうですが・・・。

道を歩いて行くと、カエデがありますがどれも花は終わり。
ミズキはまだ咲いていません。咲いているのはウワミズザクラとアジサイの仲間。

とあるウワミズザクラを掬うと本日最初のカミキリが。
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タカオメダカカミキリ Stenhomalus takaosanus OHBAYASHI,1958
冬に狙ったときは成虫を出すも腹を潰すというアクシデントに見舞われてしまいましたが、こいつは完品です。
にしてもまあちっちぇえなあ・・・。冬だと動かないから掌に載せてじっくり写真撮れるけど今はそうはいかないからこんな写真しか撮れませぬ・・・(´・ω・` )

さらに奥へ行くと、開けた場所にウワミズザクラが。
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ハチやアブがたくさん飛んでいます。こいつは期待できそうだ・・・。
花穂を一通り掬って中を見ると、少し大きめのトラカミキリが。
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ヤマトシロオビトラカミキリ Kazuoclytus lautoides (HAYASHI,1950)(帰宅後撮影)

よっしゃああーーっ!!!
全然予定してなかったけど初採集!
ツジウスを採りに行った時に採れなかった種類なので嬉しいです。
シラケトラに似ていますが、後肢腿節が上翅端を超えているのでヤマトシロオビと判断しました。
上翅端の丸まり具合は微妙。喜んではみたものの今になってシラケじゃないか不安になってきたww

これはもっと採れるんじゃねえか!?
ハチやアブは相変わらずブインブイン飛んでます。

しかし、予想に反しカミキリはヤマトシロオビトラ1頭のみ。
おかしいなあ・・・。やっぱ今年はカミキリ少ないのか?

採集地より山を望むの図。
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ウワミズザクラの近くにシナノキらしき樹があったのでスイーピングすると・・・

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クロニセリンゴカミキリ Eumecocera unicolor (KANO,1933)

うおおおーーーっっ!!??
初採集2種目だぞ!?
ていうか~ニセリンゴっていうの初めて採った!!めっちゃ嬉しい!!
カミキリの数は少ないけど種類はいいやつが多いな~。

昼になったので、昼食をとって場所を移動することに。
灯火の目的地へ行く別のルートがあることが分かったので、そちらから行ってみることにしました。

下道を30分ほど走って林道の入り口に到着。
このルートだと崩壊した道の倍(4倍?)以上の時間がかかりそうですが、仕方がない・・・。

未舗装、舗装を繰り変えす林道を車で走っていきます。

こっちの道にも崩壊があったらどうしようと思いながら走ること1時間、無事目的地に着くことができました。
伐採地で切り出された材も置いてあります。
車から降りると、目の前の樹の葉にカミキリが。
んー、ピドニア?にしてはでかいな・・・。
ありゃ?こいつは・・・
って飛んだ!!
待てコラアーッ!!!

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モモグロハナカミキリ Toxotinus reinii (HEYDEN,1879)

アカムネハナ採集のときに出会って以来、2年ぶりの再会。
やっぱりこいつは葉上にいるものなのか。

さらに近くのキイチゴを掬うとシロオビナカボソタマムシ。
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シロオビナカボソタマムシ  Coroebus quadriundulatus

ここでの明るい時間帯のターゲットはシナカミキリ。
夕方に活発に活動するらしく、材の周りを飛び回っているとのこと。

材があるところまで行って車を降り、ネットを出そうと荷台へまわるとこちらに向かって飛んでくる1頭の虫が。
なんだかひげが長いな・・・。あ、ガラスにとまった。

・・・!!!Σ( ゚ Д ゚ )

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シナカミキリ Eutetrapha sedecimpunctata sedecimpunctata (MOTSCHULSKY,1860)

早速採れてしまった・・・。うっわー、実感ねえ~・・・。
でもカッコ良いなあ~。いかにもサペルって感じがたまんないなww

この個体を採った直後に父も材上にて発見。

よく周囲を見ると、結構飛んでいるようです。
その後も6時半ごろまでは飛んでいる個体が見られ、計8頭採集することができました。
その後は気温が下がったのか急に飛翔個体は見られなくなりました。

他にハンノアオも採れました。
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ハンノアオカミキリ Eutetrpha chrysochloris chrysochloris (BATES,1879)

夕食を食べた後、灯火の設置。
灯火セットはいつも通り。
気温は20度を少し下回るくらい。天気予報ではこれから曇るらしく、気温も維持されそうです。
それでは今年初・灯火点灯!!
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ドゥルーンと音を立てて発電機が回り始めました。

点灯直後から、羽虫など水銀灯の周りを飛び回るやつらが集まり始め、しばらくすると蛾もやってきました。
そして7時半ごろ、驚くべき虫が。

幕に張り付いていたのはなんと・・・
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コクワガタ Dorcus rectus rectus

えっとー、今、6月ですよ?標高まあまあありますけど?ブナあるようなところですよ?
こんな早くから活動すんのか?

その後もコクワは雄雌合わせて7,8頭飛来。

そしてなんとミヤマクワガタまで飛来。
写真はありませんが、こいつらは10頭ほど来ました。
こいつらは確実に新成虫だよなあ?はええなw
てっきりクワガタが飛び始めるのは7月入ってからだと思ったが・・・。

ていうかクワガタこんなに飛んできてんならカミキリも飛んでこいよ!!
とか突っ込み入れてたらカミキリ飛来。
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ハンノアオです。

灯火初カミキリ。やっと来てくれました。

そしてカミキリじゃないけどカブト。
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カブトムシ 
6月だってのに何かカオスだ・・・。

気温が下がって飛ばなくなったシナもやってきました。
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この時間の幕の状態はこんな感じ。
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虫嫌いの敵、灯火採集。

ピドニアも飛来。

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ナガバヒメハナカミキリ Podonia (Pidonia) signifera (BATES,1884)

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キベリクロヒメハナカミキリ Pidonia (Pidonia) discoidalis PIC,1901

キベリクロヒメハナは初採集。
カッコ良いな~。つってもこの画像じゃあんまよくわかんねーorz
雄雌共に前胸が赤褐色で、メスはオスに比べ翅鞘の黒い部分が多いのが特徴です。

今度はテツイロハナ。
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テツイロハナカミキリ Encyclops olivacea BATES,1884

テツイロハナも初採集。しかし、この個体は帰宅後見てみると触角が1本切れてしまっていました(´・ω・` )

その後ミヤマやコクワ、カブトは飛来するもカミキリは来ず。
なにゆえー??

結局11時まで灯火を行いました。
幕を取った直後の画像。
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オオミズアオやその他の蛾がたくさん。これで6月だぜ?
前8月にここで灯火やったけど、蛾の数だけでいったらあんま変わんないよーな・・・。

片づけをして、12時ごろ就寝。
すぐに眠り爆睡ww

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・

んー、明るいな~。今何時だ?
・・・まだ4時だ。

時間は早いけど朝食を食べて早々に退散。
朝食を食べた後カスガキモン狙いで近くのシデを掬うとナガタマムシが採れました。

帰り道の林道でも花があれば掬うことに。
良さそうな花がないか探していると、1本のウワミズザクラが目に入りました。
花の状態も良さそうです。
まだ7時ぐらいですが、昨日も気温は高く居残り組がいる可能性大。
早速掬うと、網の中には無数のピドニア。
な、なんだこれ!?めちゃくちゃ入ってんぞ!
ナガバヒメハナやセスジヒメハナなどの普通種を始め、キベリクロヒメハナやよく分からないピドニアも入りました。
ヨコモン系がたくさん入ったので、ニセヨコモンが混じってりゃいいなーって思っているだけ採ってきました。
家に帰ってから図鑑で調べるとミワヒメハナも結構採れていました。
ミワヒメハナは初採集。
他にピドニアではありませんが、チビハナカミキリも採れました。こいつも初採集。

結局このウワミズザクラだけで26頭のピドニア+1頭のチビハナが採れました。
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今度はタニウツギ。昨日も昼間の採集ポイントから少し標高を下げるとたくさんありましたが、なんかピンク色であんまカミキリ来なさそうだな~とかいう先入観を持っていたので掬いませんでした。
しかし、よく見てみるとピドニアが結構とまっているのが分かりました。
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こんなにカミキリ集める花なら掬っておけばよかった・・・orz
花掬いは先入観が一番の敵かもしれんな・・・。まあ、虫採り全般先入観はダメですがww

タニウツギではミワ・ナガバ・セスジに加えマツシタヒメハナを採集。なんかミワヒメハナが多いな・・・。図鑑を見ると中部地方の日本海側から東北に生息する種で、結構たくさんいるやつらしい。ミワ・トサ・コトが外見は似ているものの生息場所が分かれておりミワは日本海側、トサが太平洋側、コトが関東・伊豆半島のようです。トサとコトは採ったことないから採りたいな~。

ホオノキも多く、フチグロヤツボシがいないか探してみましたが、見つからず・・・。
灯火にも来なかったなあ・・・。

今回の採集はここで終わり。このあと地獄の標本作製とブログ投稿が待っているのであった・・・。そして今に至る。
珍しくずいぶん時間が経ってしまいました。

今回は初めて6月に灯火採集を行うことができ、6月でも天候に恵まれれば色々な虫が来ると分かりました。また、今回は初採集種が多く、灯火以外でも充実した採集になりました。いつもこんくらい虫が採れるといいんだけどな~w


採集結果

シナカミキリ、ハンノアオカミキリ、クロニセリンゴカミキリ、キベリクロヒメハナカミキリ、ナガバヒメハナカミキリ、ミワヒメハナカミキリ、マツシタヒメハナカミキリ、セスジヒメハナカミキリ、チャイロヒメハナカミキリ、その他不明ピドニア数種、カラカネハナカミキリ、モモグロハナカミキリ、チビハナカミキリ、テツイロハナカミキリ、ピックニセハムシハナカミキリ、タカオメダカカミキリ、ヤマトシロオビトラカミキリ、ヒメクロトラカミキリ、キオビホソナガクチキ、ムネアカツヤケシコメツキ、シロオビナカボソタマムシ、タマムシsp、ルリヒラタムシ、ミヤマクワガタ、ウスバシロチョウ、ギンイチモンジセセリetc
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by taiyaki-i | 2010-06-18 22:41 | 採集記